初心者向けゲーミングPCの選び方を徹底解説!
初心者向けにゲーミングPCの選び方を解説します!
「何を買えばいいのかわからない!」という方もこちらの記事を読んで、納得した構成のゲーミングPCを手に入れましょう!
そもそもゲーミングPCとは何?
一般的にゲーミングPCと呼ばれるパソコンは「GPU(グラフィックボード)を搭載したデスクトップパソコン」を意味することが多いです。
GPU(グラフィックボード)とは画像描写処理を行うパーツ
GPUとは、「Graphics Processing Unit」の略で、画像描写処理に長けたPCパーツのことです。
画像は画素(ピクセル)単位で処理・出力されます。
例えば、話題の4K画像の場合、1フレームの画像出力でも横4,000×縦2,000 = 800万画素の処理を必要とします。
さらに高画質と言われる120FPSは、1秒間に120フレームの描写を行います。
つまり、800万画素 × 120フレーム = 9.6億画素の処理が必要になります。
この大量の画素処理を可能にするのがGPUなのです!
どのパソコンでも必ず搭載されているCPUは、順列処理(1から一つずつ順番に処理していく方法)を得意とします。
一方、GPUは並列処理(複数の処理を同時並行して進める方法)を得意としています。
画素処理において、各ピクセル同士は互いに独立して配色が決まっています。そのため、1ピクセルずつ順番に処理を進める必要はなく、全ピクセル処理を同時並行で進めても問題ありません。
このことから、きれいな画像を出力するためには、大量の並行処理ができるGPUが必要不可欠になっています!
ノートパソコン型はおすすめしません
最近販売が開始されたゲーミング用のノートパソコンがありますが、スペックの観点で、ノートパソコン型はおすすめしません。
基本的に次のような考え方が成り立ちます。
搭載できるパーツの大きさ = 搭載できる半導体素子数 = 処理能力
ノートパソコンだと、搭載できるパーツの大きさが限定されるため、デスクトップPCと比べて、処理能力がかなり劣ってしまいます。
そのため、「スペックを犠牲にしてでも、外に持ち運んでプレイしたい」と思わない限り、デスクトップ型が望ましいと言えます。
CPUの選び方
cpuとはCentral Processing Unitの略で、中央処理演算装置を指します。
簡単に言うと、CPUはパソコンの”頭脳”に当たります。
一般消費者向けのCPU製造メーカーは次の2つしかありません。
- Intel(インテル)
- AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)
Intel(インテル)のCPUの特徴
intel社製の消費者向けCPUは次の3つのシリーズがあります。
- Core i シリーズ
- Pentium(ペンチウム)シリーズ
- Celeron(セレロン)シリーズ
性能は上から順番に Core i > Pentium > Celeronです。
ゲーミングPCのように高い処理性能を求める場合は、Celeronはおすすめしません。Core i シリーズかPentiumシリーズを選びましょう。
Core iシリーズの特徴
Intel CPUのCore i シリーズは、その製品名からおおよそのスペックが分かります。
iナンバー
Core i シリーズにはi3、i5、i7、i9のように数字が振られています。この数字が大きいほうがスペックが高くなります。
世代番号
Core i7 9700のように、末尾に四桁の数字が振られています。4桁の数字の頭の数字がいわゆる世代番号になります。世代番号に続く3桁の数字が型番です。
- Core i7 9700はCore i7シリーズの第9世代の700型番
- Core i7 8700はCore i7シリーズの第8世代の700型番
この世代番号は数字が大きいもの=新しいものの方が性能が高くなります。
Kの有無 = オーバクロックの可否
Core i7 9700Kのように末尾にKが振られているものは、オーバークロックが可能であることを意味しています。
オーバークロックとは、CPUの動作周波数を高めることで処理性能を上げることを意味しています。
K番台のIntel CPUだと、各種ツールで周波数を高く設定することで、オーバークロックが可能になります。
Fの有無=内蔵グラフィックチップの有無
パソコンはGPUが搭載されていなくても、映像出力が可能です。これはCPUの内部に簡易的なグラフィックチップを搭載しているからです。
しかし、ゲーミングPCのようにGPUを搭載するパソコンの場合、グラフィックの処理にはGPUを利用するため、CPUの内蔵グラフィックチップは不要です。
そこで、コストカットのためにGPU搭載を前提に、CPUから内蔵グラフィックチップをなくしたものがF番台になります。
GPU搭載のゲーミングPCの購入を検討されている場合は、F番台のIntel CPUは非常にコストパフォーマンが高くなるため、おすすめです。
Intel Pentiumシリーズの特徴
Intel Pentiumシリーズは、Core iシリーズの廉価版になります。
ゲーミング用途で利用する場合は、基本的にはPentiumではなく、Core iシリーズの方をおすすめしています。
しかし、少しでもコストを抑えたという方は、PentiumシリーズでもPCゲームプレイは可能です。
現在コストパフォーマンスが高いおすすめCPUは「Pentium Gold G5400」です。
AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)のCPUの特徴
AMDはRyzen(ライゼン)シリーズというCPUを展開しています。同程度の性能を持つIntel CPUと比較して、Ryzenは値段が安くなっており、コストパフォーマンスを求める方から大人気です。
シリーズ名
ryzenは次のようにシリーズを持っています。
- Ryzen Threadripper
- Ryzen 7
- Ryzen 5
- Ryzen 3
上から順番に高性能で、Core i9 > i7 > i5 > i3と似たような命名規則となっています。
世代と型番
さらにRyzen 5 2600のように末尾に4桁の数字が続きます。2600の頭の2は第2世代を意味しており、それに続く600はCPUの型番だと捉えてください。
X:クロック周波数が高く、オーバークロックが可能
Ryzen 7 2700Xのように型番の最期にXがつくものは、クロック周波数が高い=性能が高い、かつオーバークロック対応であることを意味しています。Intel Core i シリーズのKと似たような意味です。
- Ryzen 5 2600:Ryzen 5シリーズの第2世代600番台
- Ryzen 7 2700X:Ryzen 7シリーズの第2世代700番台、クロック周波数が高いオーバクロックモデル
GPUの選び方
GPU(グラフィックボード)はゲーム画面の解像度やFPS(フレームレート)に大きく影響する重要なパーツです。
一般消費者向けGPUは、NVIDIA(エヌビディア)とAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)の2社のみが製造しています。
- NVIDIAが展開するのがGeForce(ジーフォース)シリーズ
- AMDが展開するのがRadeon(ラデオン)シリーズ
NVIDIAのGeForceシリーズの特徴
GTXとRTX
GeForceには、GTXとRTXというクラス名がつきます。RTXはRay Tracing(レイトレーシング)に対応していることを意味します。レイトレーシングとはRay = 光の描写を物理法則に従ってレンダリングする技術を指します。
シリーズ番号
GeForceは次の番台を展開しています。
- 900番台:GeForce GTX 900シリーズ
- 1000番台:GeForce GTX 10シリーズ
- 1600番台:GeForce GTX 16シリーズ
- 2000番台:GeForce RTX 20シリーズ
数字が大きいほうがより高性能になっています。
性能番号
上記のシリーズ番号に続いて、末尾の2桁でシリーズ内での性能を表します。
数字 | 性能 |
xx70、xx80 | ハイスペック |
xx50、xx60 | ミドルスペック |
Ti・SUPERの有無
数字の末尾にさらにTiやSUPERが付く場合があります。TiはTitanium(チタニウム)の略です。
TiもSUPERスペックアップを意味しており、同位モデルと上位モデルの間のスペックになっており、Ti > SUPER > 無印の性能順です。
- GeForce RTX 2080Ti:レイトレーシング対応、2000シリーズのハイスペック80番台のさらにスペックアップ版
- GeForce RTX 2060 SUPER:レイトレーシング対応、2000シリーズのミドルスペック60番台のスペックアップ版
- GeForce GTX 1660:レイトレーシング非対応、1600シリーズのミドルスペック60番台
AMDのRadeonシリーズの特徴
Ryzen CPUのメーカーでもあるAMDは、GPUとしてRadeonシリーズも製造しています。
IntelはCPUのみ、NVIDIAはGPUのみであるのに対して、CPUもGPUも両方製造しているAMDは、半導体チップ製造の底力があると言えます。
現在のRadeonは全てRadeon RX ●●●(数字)という型番が振られています。
シリーズ名
Radeonは次のようにシリーズ名が決められており、表の下に行くほど新しい&スペックが高いものになっています。
数字 | シリーズ名 |
400番台 | Radeon RX 400シリーズ |
500番台 | Radeon RX 500シリーズ |
Vega | Radeon RX Vegaシリーズ |
Ⅶ | Radeon Ⅶシリーズ |
5700番台 | Radeon RX 5700シリーズ |
下二桁が表す相対的な性能
Radeon RX 570のように、Radeonはシリーズ名に続いて2桁の数字が振られています。
数字 | スペック |
x80以上 | ハイクラス |
x60,x70 | ミドルクラス |
x50以下 | ロークラス |
- Radeon RX 580:Radeon RX500シリーズのハイクラス
- Radeon RX 470:Radeon RX400シリーズのミドルクラス
Radeon Vegaシリーズ
Radeon Vegaシリーズは現在2製品しかラインナップがありません。
- Radeon RX Vega 56
- Radeon RX Vega 64
末尾の数字が大きいもの=スペックが高いものという認識で十分ですが、より詳しく言うと、各数字はCU(Compute Unit)の数を意味しています。
AMDはプロセッサ64基を1つにまとめ、CUと呼称しています。
Vega 56はCPが56個、つまりプロセッサの数が64×54 = 3584個
Vega 64はCPが64個、つまりプロセッサの数が64×64 = 4096個
Radeon Ⅶシリーズ
Radeon Ⅶシリーズは、7nmプロセスで製造された世界初のGPUになっています。7nmプロセスとはCPUのトランジスタ配線7nmという非常に細く製造することを意味しています。配線を細くすればするほど、一つのチップにより多くのトランジスタを搭載できる=性能が上がります。
Radeon RX 5700シリーズ
Radeon RX 5700シリーズは、現在2つの製品が販売されています。
- Radeon RX 5700
- Radeon RX 5700XT
XTが5700無印の上位版になっています。