創業ログ ~第三章~

マイニングベース創業期~



中国から仕入れたマシンが故障してしまった理由は、

そもそもの国際物流による問題が大きく関係していました。

 

日本に発送する前

マイニング用PCを作った中国の企業で事前チェックをしていたとのことでしたが、

日本に到着して動きません。


この中国の企業はもともとサーバーのBTO企業で、

lenovoのサーバーをベースにパーツを組み替えたり、組み足したりして

サーバーを作り上げ納品していたため、

PCの組み上げ、設定に関して素人の企業ではありませんでした。


それでもこのようなことが起きてしまった原因は、

物流における中国のモラルの低さと国際物流の荷積み・仕分けによる振動だと考えました。

 

物流におけるモラルの低さとは、

中国の物流は日本とは違いお客様の荷物を放り投げるのは当たり前で、

到着したら壊れているというのは日常茶飯事。


今回のマイニング用PCに関しても、

鉄でできたケースが何カ所もぼこぼこへこんでいたり、

マザーボードを固定するねじは振動でゆるみケースの中で散乱、

マザーボードのコンデンサーも取れてしまっているものまでありました。

 

今後、マイニング事業を行うのであれば日本でパーツを仕入れ、生産し、販売せざるを得ないと考えました。

ただ、マイニングがブームとなってしまい、

エンドユーザーへのGPU価格は高く、大量に仕入れることはできないという状況。

 

その時に以前マイニング用PCを販売した、

D社(当時日本で最もマイニングに力を入れていた大企業の一つ)の担当者の方より、

ASRockをご紹介いただきマザーボード、GPUの仕入れ関係がスタート。

ASRock社よりCFD販売社をご紹介いただきメモリやSSD、

その他パーツの仕入れもスタートとボトルネックを次々クリアすることができました。


ここまで信頼いただき様々の企業を紹介いただけたのも、

前章で記載した経験をさせていただき知識を得られたからです。


当時、マイニング界隈はパーツだけを売る商社と、

マイニングのパッケージを売るがシステムのことはほとんどわからないネットワーカーのみで、

製造のみしているというところは殆どありませんでした。

 

また、システム素人ネットワーカーがマイニング用PCも売るし、

マイニング用PCも預かるという状況で、お金を払ったはいいが全くマイニングができなく、

クレームになっているところばかりでした。

  

そんな中、マイニング用PCを製造、販売、修理まで一貫して行い、

D社や北海道の一番大きいデータセンターにマイニング用PCを搬入させていただからこそ、

得られた信頼だと思っております。

 

結果的に、24時間365日、PCを稼働させるためのそもそもの考え方や仕組み、

サーバー単体でみたエアフロー設計、マイニングに関するシステムノウハウや

メーカー直の価格交渉によって実現した低価格など、

日本のマイニング用PCメーカーでは他社より一歩抜きんでいたと自負しておりました。

  

そんな自信からも営業はうまくいき、

1憶近い売り上げが出ることがある程度見え、

個人事業の域を超えてしまったこともありマイニングベースを創業いたしました。

 

続く。。。。