創業ログ ~第二章(後編)~

マイニングベース創業直前期(後編)~


東京に戻って来たのち、マイニング用PCを作った中国の会社にエンジニアを派遣するようにと言いましたが、

中国はお金持ち層以外、パスポートを所持していないらしく、エンジニアはいけないと。


中国のエンジニアに対応方法を仰いでも私でも知っている検証レベルの回答のみ。

Mさんと協力しながら自力である程度は直しましたが残り10台くらいは直らないので

壊れたパーツとSSDを持って一人中国へ。


中国でシステムの入れ直し、東京に戻ってくる途中、

Mさんがいきない修理の為にMさんに預けたお客さんのGPUやその他パーツは返さない、

こっちでパーツ売却して利益確定するので残ったお金であとは一人で頑張れと、

パートナーを一方的に解消されてしまいました。


理由はMさん経由でマシンを仕入た中国の会社に問題があったため、

ホテル代は出すから中国に来てと言われたのに、

いざ用意されたホテルがそもそも外国人を泊めるための免許を持っていないホテルで、

仕入先企業の従業員の名義で泊まらせられました。

また、ラブホテルなのか中国と日本のホテル習慣の違いなのかコンドームが部屋に置いてありました。


私はMさんにブチ切れました。

Mさん経由で紹介された企業から仕入れ、こんなトラブルになっているにも関わらず、

いざ修理で数十万の渡航費用をかけてこっちに来ているにも関わらず、

私にこんな扱いをするのかと。


Mさんはもともと外資系金融出身のエリート。

また、中国弁護士事務所の日本窓口をやっていることもあり

今回紹介された仕入先企業やアテンドしてくれたMさんの知り合いはMさんと私への対応は違うものがありました。


Mさんからは1円もお金をもらっていない為、Mさんとはあくまでも対等な立場であること。

お客さんは私が連れてきた。迷惑をかけ信頼も損ねてしまい詐欺だと言われてもおかしくない状況。

また、何度もマシンを直すために北海道を行ったり来たりしたのは私だけ。


いろんな感情があるなか、まずはお客さんのマシンを直そうと思いM氏とやり取りをしておりましたが、

外国人を泊めてはいけない日本のラブホクラスのホテルに泊まれ事件で堪忍袋の尾が切れてしまいました。


結果的にまさかお客さんのパーツも返さない。

あとはなんとかしろと着信拒否をされ全てを放り出されてしまいました。

Mさんも網膜剥離が進行してしまって目が若干不自由になってきたこと、

マシンを直すためにMさんも別の仕事もある中、

対応していたこともあり心に余裕がなかったのだとおもいます。


お客さんに状況を全て話して謝罪。直せるマシンは全て自力で直して、

直らない残りの2台は日本でパーツを調達してマイニング用PCを作り納品しました。


結果的に利益どころか赤字で終わってしまい、お客さんにも大変迷惑をかけてしまいました。


一方、英語表記ですらないosでなおかつ、メーカー不明&bios変更された大量のGPUを搭載し、

その他パーツも全てメーカー不明、

謎なマイニングシステムで設計されたPCをトコトン検証・修理した経験により

一般的な使用方法におけるGPUを搭載したPCの製造時及び

使用時に起こり得るハードウェアマターのシステム障害は大方、体験させていただきました。

結果的にその後の営業や新しい事業、カスタマーサポート、

そしてデータセンターとの提携の礎となったのは大変貴重な経験です。


続く。。。